2021年3月9日
横須賀線、総武快速線向けE235系1000番台を紹介!車内設備は?これまでと何が違う?新型車両の違いをレビュー!
今回は2020年12月より営業運転を開始し、増備が進む横須賀線、総武快速線系統向けE235系1000番台についてご紹介します。
E235系はE217系の置き換えを目的として製造が開始されました。グリーン車は総合車両製作所横浜事業所、普通車は総合車両製作所新津事業所での製造で山手線向けのE235系と同じく全てをJR東日本のグループ会社で製造する計画です。
総合車両製作所のステンレス車両ブランド、sustinaを採用しています。sustinaは東急2020系、都営5500系、京王5000系のほか、JR東日本でも新潟地区のE129系、仙石東北ラインのHB-E210系、烏山線のEV-E301系でも採用されている車両プラットフォームで先進的なデザインでありながら、設備、システムの共通化を図ることで製造コスト削減を実現しています。
この辺りはJR東日本の209系から続く製造コンセプトのようです。
それでは車内設備をご紹介します。
はじめにグリーン車。
E235系では初めてとなるグリーン車です。
E231系のグリーン車からE233系、E531系においても概ね同じデザインで製造されてきましたが、この度マイナーチェンジがなされました。
見てすぐにわかるのは座席モケット。これまでは階下席、階上席で異なるモケットを採用していましたが、これが統一されました。また、足元のカーペットの色も変更されています。壁は濃い木目調をあしらったものになりました。E657系、E353系などでも見られる高級感のあるインテリアになったと感じます。(濃い木目調にレッドカーペットはE5系のグランクラスに採用されている色合いでもあります。)
座席はモケットが違うだけで中身はE233系などのものと同じと見られます。
しかし、全席にコンセントが設置され、肘掛けにあるコンセントで充電が可能になりました。また、JR EAST Free Wi-Fiの提供が開始され、大幅なサービスアップです。
普通列車グリーン車では初めて液晶ディスプレイの案内装置が採用されました。
普通車のものよりも遠い場所からの視認性が考慮されたレイアウトになっていて、成田エクスプレスなどでのノウハウが生かされていると感じます。
デッキ部分も壁のデザインが変更されているため、少し雰囲気が違うと感じます。
E233系と同じくグリーン車においては化粧板が付けられず、ステンレスのドアが剥き出しの状態です。
また、E531系の一部で採用されている全照明LEDとなっています。LEDにより、明るさが向上したことで暗い色のデザインを多用できたとも考えられます。
エクステリアでは帯の配色が変更されました。
また、ドアボタンの設置位置がE233系などとは異なります。
続いては普通車です。
sustinaブランドの特徴(HB-E210系など、一部非採用車両あり)でもあるフラットな側面となっていて、上部の帯が目立ちます。山手線ではドアにウグイス色を用いる入れる新たな方法でしたが、横須賀線では採用されず、これまで通りの帯となりました。横須賀線では誤乗対策などで帯の果たす役割が大きいことから乗客の慣れている帯の採用となったと言われています。
インテリアはかなり先進的なデザインとなりました。
座席はモケットがE217系からは変更されました。また、ドア横に立つ客と一番端の席に座る乗客が快適に過ごせるよう、乗客からの要望も踏まえ、仕切りの形状を大幅に変更し、より大型なものになりました。座席幅もE217系より拡大されています。
床面には山手線向けと同じくデザインと施したものが採用されましたが、落ち着いたデザインのものになっています。
また、全車両にフリースペースを設けたほか、車両両端を優先席とし、優先席を増やしています。非常通報器の数が増やされ、車両中央にも設けられました。E217系には無かった半自動ドアボタン、車外スピーカーも設けられました。普通車のトイレは全てが車椅子対応大型トイレとなり、設置位置が1号車、6号車、増結1号車に変更になり、6号車にトイレが設置され、11号車のトイレは無くなりました。空調装置の容量が拡大されています。
ドア上の液晶案内装置には21インチとこれまでで最も大きいものが採用されました。JR東日本では通勤型車両には液晶案内装置を採用してきましたが、東海道線向けのE233系のような中距離列車向けの近郊形車両には液晶案内装置を設けてきませんでした。横須賀線、総武快速線についてはグリーン車やボックス席が付いているのに「電車」と案内されるなど、近郊形車両なのか通勤型車両なのかイマイチ微妙な立ち位置の車両が使われてきましたが、E235系ではボックス席の設置が無くなり、通勤型車両の雰囲気が強くなったと言えそうです。
山手線向けと同じく広告ディスプレイが大幅に増設され、貫通路上、各窓上にそれぞれ設けられています。また、台車にヨーダンパ、軸ダンパが設置されたり、空気バネを大幅に強化しているため、全体として乗り心地が向上しており、E217系やE231系と乗り比べると乗り心地に大きな差を感じることができます。
新たにデビューしたE235系1000番台。
横須賀線、総武快速線を中心に外房線、内房線、成田線、総武本線、鹿島線でも運用されています。ぜひ機会があれば、乗車してみてください。
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