和歌山地区に新型車両!227系1000番台をご紹介!車内はなぜロングシート?【紀伊常陸普通列車の旅】

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今回は「紀伊常陸普通列車の旅」の中から一部要素を抜粋してお伝えします。旅行全体をご覧になりたい方はYouTubeの再生リスト、「紀伊常陸普通列車の旅」をご利用ください。(下記URL

https://youtube.com/playlist?list=PLsQSQhuB9L4cqzCA9K1UJ9eoQzeROP3Rn
新宮駅です。これからきのくに線に乗車します。JR東海の紀勢本線がここまで非電化なのに対してきのくに線は全線電化されています。2020年より和歌山地区に投入された227系。2021年に全ての旧型車両を置き換え、新宮駅にやってくるきのくに線の普通列車も全てが227系となりました。
普通列車の紀伊田辺行きです。
新宮から乗り通すと、2時間40分ほどの所要時間となります。227系はワンマン運転対応車で基本的にワンマンで運転されます。
車内はオールロングシート。広島地区に投入された227系0番台は転換クロスシートでしたが、和歌山地区の1000番台は混雑を考慮してオールロングシートとなりました。JR西日本の近郊形車両では初のオールロングシート車となっています。きのくに線のこのあたりは良いとしても、和歌山線などのより大阪に近いようなエリアも運行範囲に含まれ、混雑も考慮する必要があったものと思われます。ワンマン運転を前提にしており、2両で対応できる運用をできる限り多く持っておきたいという事情もあるのでしょう。
近郊形車両で初とは言えども、大阪環状線の323系も近郊形車両に近い一般形車両のような見た目であり、そこまで珍しいものは見えません。
227系1000番台の最大の特徴はおそらくこれでしょう。ICOCA車載簡易改札機です。これまでICOCAやSuicaなどの交通系ICカードの利用エリアを拡大するにはエリア内のすべての駅に交通系IC対応自動改札機もしくは交通系IC簡易改札機を設置する必要があり、膨大なコストがかかる上、保守の手間も大きな壁となっていました。このICOCA車載簡易改札機は全駅に改札機を設けなくても、車内でICOCAをタッチすることで精算でき、駅の改札機と同様の役割を果たすものです。2019年に境線で初導入されて以降、拡大を続けてきましたが、和歌山エリアでは新型車両の導入と合わせてエリア拡大を行なったことで相当な大幅拡大となりました。みどりの券売機プラスと組み合わせることでみどりの窓口を減らし、コストを削減することも狙いの一つで実際に新宮や周参見など、多くのみどりの窓口が廃止となりました。地方路線、地方鉄道にも導入しやすいシステムであり、交通系ICカードは今後、急速に地方に拡大することも考えられます。(ICOCA車載簡易改札機は全国共通のICカードでも使えます。)
きのくに線は海の景色が美しいことで知られますが、ロングシートであることがネックとなり、楽しみにくくなっています。観光気分で乗るなら、特急列車が断然おすすめです。
地方路線への投入ですが、225系などとの共通設計化でコストを抑え、最新のシステムを多数導入しています。台車も225系と同じヨーダンパ付きのものを採用し、揺れやすい路線として知られるきのくに線においても快適な乗り心地を提供しています。運転台もグラスコックピットなどの最新機能が投入されました。
終点の紀伊田辺に到着。
旅行者としてはロングシートは残念ですが、とにかく乗り心地も良く、車内も清潔感があって、素晴らしい車両であることは間違いないかと思います。ロングシートの座席自体は掛け心地が良いと言うことも伝えておこうと思います。きのくに線内は空いていることも多いので、座れない心配はまずありません。
紀伊田辺からは225系でした。
こう見ると、見た目は本当にそっくりですね笑
225系は転換クロスシート。阪和線向けですから、網干所属車とは異なり、2プラス1の設計ですね。
227系1000番台はきのくに線のほか、和歌山線、紀勢線、万葉まほろば線で運用されています。
JR西日本は新型車両の設計がどの路線でもほとんど同じで共通設計をどこのJR各社よりも活用していると感じますが、その中で小さな違いを見つけていくのもなかなか面白いなと感じています。
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