2019年11月20日 2019年11月21日
埼京線は遅延に強い!ATACSって何がすごいの?【茨城ひたち旅】
武蔵浦和です。
ここからは埼京線に乗り換えます。
しかし、ここで問題発生!
この先、川越線内で置石により防護無線が発報され、それを埼京線でも受信したために運転見合わせによる安全確認が行われていました。
しかし、埼京線には日本で最先端の保安設備があり、これは遅延にめちゃくちゃ強いのです。
それは「ATACS」と言います。
これはJR東日本が開発し、仙石線と埼京線で実証中の最新型の保安設備です。ATACS以前の保安設備は自動列車保安装置と呼ばれるATCやATSにより行われていました。
この鉄道保安設備の一番基礎となるのはATSと呼ばれるものです。
ATSは地上子と車上子と呼ばれるものを利用して適切な位置で車両を自動停止させるシステムです。
それの進化型がATCです。
ATCは概ねATSと同じですが、車内信号により、運転を行います。
ATSやATCが固定閉塞方式という信号機の間に閉塞区間というものを設定し、1つの閉塞区間に入れる列車は1本のみとすることで安全を守るものであるのに対して、ATACSは移動閉塞方式と呼ばれるもので簡単に言うと閉塞区間の概念を取り払ったものです。
移動閉塞方式の場合、コンピューターにより安全を守れる範囲を設定し、そこに他の列車が入らないようにします。そのため、GPSよりも高精度な位置把握が求められます。
開発の難しさの代わりにこれによって先行列車との間隔を一定に保ったまま止まることなく、走行することが可能で本数増や遅延回復に役割を発揮します。
快速 川越行きに乗ります。
JR東日本ではこのATACSを世界標準型にするために開発を進めていましたが、ATACSよりも先にATACSと同じ移動閉塞方式である欧州型のETCSを世界標準とすることを提案され、これにJR東日本が反対を表明したことで回避しました。しかしながらこのような経緯がありながら、「じゃあ今度はうちのATACSを!」 とは言えなくなったということにもなります。
現段階でJR東日本はATACSをそのままの形で世界標準とすることは難しいという考えのようですが、日本国内では普及を進めるようで今後は常磐線各駅停車への導入が検討されています。
そして快速です。
埼京線は11月30日から相鉄・JR直通線として相鉄線と相互直通運転を開始します。それにより埼京線が海老名方面にも向かうことになるわけですが、ダイヤ調整の関係から快速の停車駅が増え、大宮〜武蔵浦和駅間が各駅に停車となります。
埼京線は東北新幹線と並走。
快速は東北新幹線とのデットヒートが楽しめるとして人気がありますが、停車駅が増えるとその迫力も少し減りそうです。
ATACSのおかげでいい感じで来たわけですが、ATACSでも折り返し速度を上げることはできず、大宮駅のホームが空くのを待ちます。
さらにこの電車は大宮で打ち切りに。
これは川越線がATACS非導入で、単線であるために遅延には異常に弱いため、この遅延を埼京線に広げないようにするためとみられ、少しの遅れでもすぐに直通運転中止となります。
川越行きに乗り換えますが、川越行きになるはずの電車が遅れています。
そしてやっと乗れました。
設定がない大宮始発川越行きです。
珍しいといえば珍しいですね。
川越線の大宮〜川越駅間は全列車が埼京線と直通運転を行っています。
単線のため、回復も難しいです。
池袋〜川越駅間では東武東上線と競合しています。
さらに副都心線や東横線と東武東上線との直通運転が強化されてきていることで川越線の立場は辛いものがあります。
川越に到着。
予定していた観光は断念です。
この日は川越まつりの開催日。
次回の「茨城ひたち旅」は!
川越から日立へ直通!
川越まつりに合わせた臨時列車に乗車!
お楽しみに。
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