2019年5月29日
遂に車内販売終了。2路線を除いて車内販売は廃止、縮小へ。
令和元年5月28日、JR東日本から「新幹線・在来線特急列車の車内販売サービスの取扱品目の見直しについて」としてプレスリリースが出されました。
JR東日本は今年の3月15日に北海道新幹線、秋田新幹線盛岡〜秋田駅間、東北新幹線やまびこ号、踊り子号、日光号、きぬがわ号、スペーシアきぬがわ号、草津号、いなほ号酒田〜秋田駅間で車内販売を終了。
車内販売を継続する路線でも北陸新幹線を除く全区間で縮小営業を行うとし、お弁当、軽食類、デザート、お土産、雑貨の取り扱いを中止していました。
それが今回7月1日から北陸新幹線でも車内販売が縮小営業となり、さらに縮小営業の各線でホットコーヒーの提供を終了するとしてプレスリリースを出したのです。
これによりお弁当などを含めた従来通りの車内販売を行う路線は一部ののって楽しい列車と東海道新幹線、山陽新幹線のみとなりました。
JR北海道、JR四国、JR九州は定期列車の車内販売を既に全廃しています。
この各社の車内販売縮小、終了の背景にあるのは駅ナカの充実です。駅ナカの充実によって駅で簡単にお弁当を買ったり、飲み物を買えるようになりました。お土産も簡単に買えます。
首都圏を走る特急で軒並み廃止になっている背景はそこにあるものと思われます。

2つ目は赤字事業であることがありそうです。
国鉄分割民営化によりJR各社が誕生したわけですが、それによって利益追求をする会社になったということです。
国鉄はいわゆる行政機関であってある程度赤字であっても税金によって運営を行う以上、維持する必要がありましたし、簡単には変えられませんでした。
JRになり、民営企業になったわけですから自力で企業として採算を取る必要が生じています。黒自営業を続けているJR東日本でも赤字事業の清算を進めており、車両整備を行う工場の集約を行ったり、駅業務の一部を子会社であるJR東日本ステーションサービスに委託することで人件費を削減、特急ひたち・ときわ・あずさ・かいじなどに代表されるような特急列車の全車指定席化を推進することで自由席の検札にかかる車掌の人員を削減、需要の低い駅のみどりの窓口やびゅうプラザを廃止し、指定席券売機やえきねっとへの移管。
さらに今後、山手線で実証実験中の自動運転の技術でさらなる人員削減をするとしています。
特に危機的な赤字に苦しめられるJR北海道やJR四国は赤字事業の清算は急務で赤字路線の廃止や大幅な本数削減を行なっている中で自然な流れと言えそうです。
寂しいことですが、仕方ないこととして割り切ることも必要であると思いました。
東海道新幹線の車内販売はビールの販売をしたり、列車により販売ペースを変えたりするなどの工夫によって好調とはいかないまでも危機的な不調とは聞きません。ビジネス需要の大きい東海道新幹線や山陽新幹線ではまだまだ活路はありそうです。
【車内販売を従来通り継続する路線】
東海道新幹線、山陽新幹線
【車内販売を縮小営業する路線、列車】
東北新幹線東京〜新青森駅間(やまびこ号を除く)、山形新幹線(福島〜新庄駅間)、上越新幹線、北陸新幹線、あずさ号、かいじ号、ひたち号、スーパービュー踊り子号、いなほ号新潟〜酒田駅間
上記以外の路線、列車では車内販売を行いません。また、上記に該当する区間でも3月以前に車内販売を行っていなかった列車では引き続き行いません。東海道新幹線では列車によりグリーン車のみの車内販売営業となります。
JR東日本のグランクラスサービス、スーパービュー踊り子号のグリーン車サービスは引き続き継続します。
JR東日本の首都圏の普通列車グリーン車の車内販売は今まで通り継続します。
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