2019年8月20日
【相鉄・JR直通線】鎌倉や東戸塚などの横須賀線は「不便」になるかも??
JR東日本と相鉄によりますと、今年2019年の11/30に相鉄・JR直通線、相鉄新横浜線が開業し、JR東日本と相鉄の直通運転が開始されます。大手私鉄とJRとの地下鉄を介さない有料列車以外の直通運転はこれが初です。
相鉄・JR直通線は相鉄線の西谷〜羽沢横浜国大に相鉄新横浜線を新たに建設し、羽沢横浜国大〜武蔵小杉駅間は既存の貨物線を使用することで相鉄の初の他社直通を実現する見通しです。
主に海老名〜新宿駅間で運転を行い、朝夕時間帯は大宮・川越方面にも足を延ばすというものです。つまり、相鉄本線と埼京線の直通運転ですが、今回話題にしたいのは武蔵小杉〜大崎駅間で経由する横須賀線です。
この相鉄・JR直通線は相鉄がアピールする通り、「横浜の真ん中と、東京の真ん中をつなぐ。相鉄は都心直通。」
今回注目するのはこの「横浜の真ん中」。
この直通運転により当たり前ですが、二俣川や西谷からJR方面へのアクセスは飛躍的に向上します。
しかし、ここでは問題が生じます。実はこの相鉄・JR直通線は横須賀線の武蔵小杉を経由します。
前にも武蔵小杉駅の記事でご紹介しましたが、現在武蔵小杉は利用客増加に対応できず、キャパオーバー状態。さらに成田エクスプレス、横須賀線、湘南新宿ライン、湘南ライナー、おはようライナー新宿が走行する朝時間帯は武蔵小杉〜西大井駅間がパンク状態です。
現在のダイヤで横須賀線、湘南新宿ライン、成田エクスプレス、湘南ライナー、おはようライナー新宿を並べてみるともうダイヤは大変なことに。しかも特急もライナーも快速もあり、ダイヤ調整が難しい区間でもあります。
つまり、ここに相鉄・JR直通線を入れるとなると「横須賀線かライナーが削減される恐れが非常に高い」ということです。
この相鉄・JR直通線は朝時間帯は毎時4本の運転を行うとしています。ダイヤを見ると分かりますが、どうやっても減らさないと入れる量ではありません。しかし、現在でも混雑が激しく、武蔵小杉ではこれの待ち客の影響で混雑している面がある湘南新宿ラインを置き換えるということは考えにくいのです。現在の湘南新宿ラインは15両。相鉄・JR直通線は10両。さらに横須賀線で武蔵小杉まで来て相鉄・JR直通線に乗り換えようとする客が出た場合、これはもう地獄としか言えません。
つまり、どうなるか。
横須賀線かライナーを減らすということが考えられますね。
ここで再登場するのが「横浜の真ん中」です。ライナーの影響はめちゃくちゃ大きいわけではないのですが、影響があるのは横須賀線ユーザー。特に逗子〜北鎌倉駅間と東戸塚、保土ヶ谷、新川崎です。
特に通勤需要が大きいのに停車本数が今でも少ない、東戸塚、保土ヶ谷のダメージは大きいです。すでに相鉄線方面へのアクセスは横浜経由で良いのに、便利にならない路線のために本数が減る懸念があるのです。
7時台の東戸塚の品川方面の停車本数は10本。だいたい5分間隔です。これが最悪の4本減らされると…(流石にないと思いますが。)
どのような調整をされたと考えても横浜の「下」からはあまり良いダイヤ改正になるとは考えにくいのが現実です。しかし、JR東日本は2023年に武蔵小杉駅のホームを増設することにしています。おそらく11月改正ダイヤもそこまでの暫定的なものになると思われますので、悪くなってもいずれは元通りかそれ以上に良くなると想定されます。
(※いずれも「もし」の話です。実際のダイヤはJR東日本や相鉄から公表されていません。公表されたらまた記事にします。ご意見等ございましたら、お気軽にコメント欄にお寄せください。)
3件のコメント
コメントする
おすすめ記事
2022年1月29日
YouTubeに動画を公開! 今回は真冬、大雪の日本海側を普通列車で! 暴風雪で大幅遅れ?! 過酷な環境を進む普通列車の様子をご覧ください。 ぜひ、ご覧…
2019年3月22日
2019年4月25日
全くその通りですね。新川崎、保土ヶ谷、東戸塚の各駅は通勤需要が多いのに、都心と湘南地区の速達アピールの為に、犠牲になっていると言えなくないでしょう。ひとつの解決案としましては、川崎(武蔵小杉)、横浜、戸塚、大船という東海道線運転パターンは上野東京ライン(東海道線)に任せて、湘南新宿ライン系統はすべて各駅停車に統一するのが良いと思います。それでも新宿-藤沢関で3~4分程度の所要増で行けると思われ、ラッシュ時の慢性的な遅延を考えると、実質あまり問題にならないと考えます。
また、既に湘南新宿ライン経由で通勤されている方が、そんなに簡単に経路を変更しませんし、変更されるとしたらむしろ混雑回避のほうが、同期生になりそうな気がしますね。
そうですよね。
特に上野東京ライン開業で、大宮方面へのアクセスは改善されているので、湘南新宿ラインを無理に急がせる必要は減りつつありますね。
湘南新宿ラインの複雑な運行形態は変えていく必要はありそうです。
全くその通りですね。新川崎、保土ヶ谷、東戸塚の各駅は通勤需要が多いのに、都心と湘南地区の速達アピールの為に、犠牲になっていると言えなくないでしょう。ひとつの解決案としましては、川崎(武蔵小杉)、横浜、戸塚、大船という東海道線運転パターンは上野東京ライン(東海道線)に任せて、湘南新宿ライン系統はすべて各駅停車に統一するのが良いと思います。それでも新宿-藤沢関で3~4分程度の所要増で行けると思われ、ラッシュ時の慢性的な遅延を考えると、実質あまり問題にならないと考えます。
また、既に湘南新宿ライン経由で通勤されている方が、そんなに簡単に経路を変更しませんし、変更されるとしたらむしろ混雑回避のほうが、動機になりそうな気がしますね。