2019年11月28日
JRの乗継割引を有効活用してお得に旅しよう!乗継割引の使い方を解説!
今回はJRで適用される「乗継割引」についてご紹介します。
ちなみにこの乗継割引は私も取得した国内旅行業務取扱管理者ではかなり難しい分野とされ、正確な知識が求めれます。
そもそも乗継割引とは何か。
基本的には新幹線と在来線特急の乗継により、在来線特急の特急料金が5割引になります。
ただ、これには相当複雑なルールがあります。
まず、乗継割引は先ほどあげた新幹線と在来線特急の乗継とサンライズ瀬戸号とJR四国管内の特急を乗り継いだ場合に適用されます。
とりあえず「サンライズ瀬戸号とJR四国管内の特急」は置いておきます。
新幹線と在来線特急の乗継の場合、割引は在来線特急の特急券部分にのみ適用されます。
つまり、グリーン料金、寝台料金、普通・快速の指定席料金には適用されません。
さらにグリーン個室や複数人用寝台を利用する場合の特急料金にも適用されません。
この乗継割引を複雑にしているのは適用される駅とされない駅があると言うところだと思います。
現在、JRの新幹線は7路線とミニ新幹線2路線が運行されています。ミニ新幹線は在来線特急の扱いですので、ミニ新幹線→特急の乗継では乗継割引は適用されません。
乗継割引適用対象となる新幹線駅を各路線ごとにご紹介します。
東海道新幹線は東京、品川以外の全駅。
山陽新幹線は小倉駅、博多駅以外の全駅と岡山乗換で瀬戸大橋線を利用し、坂出、高松で乗り換えた場合も適用されます。
九州新幹線では適用駅がありません。山陽新幹線の小倉、博多も適用されないので、JR九州では乗継割引の制度がありません。
北海道新幹線では新青森、新函館北斗で適用されます。
東北新幹線は新青森のみで適用されます。
上越新幹線は長岡、新潟で適用されます。
北陸新幹線は長野、金沢、上越妙高で適用されます。ただし、上越妙高での乗継では、しらゆき号に乗り継いだ場合のみ直江津〜新潟駅間のJR東日本区間のみで適用され、えちごトキめき鉄道区間では適用されません。また、金沢駅で能登かがり火号、花嫁のれん号、和倉温泉行きのサンダーバード号に乗り継ぐ場合、乗継割引はJR西日本区間の津幡〜和倉温泉駅間で適用となり、IRいしかわ鉄道区間では適用されません。
なお、乗継割引は新幹線→在来線特急の場合には当日のうち、在来線特急→新幹線の場合には当日または翌日の乗継で割引適用対象となります。
ここで例を挙げてみます。
よくやられる方がいますが、例えば名古屋から東海道新幹線を利用し、小田原で特急踊り子号に乗り継ぎ、横浜まで利用した場合です。
この場合の東海道新幹線の指定席特急料金は3730円です。小田原で乗継の場合には乗継割引が適用されるため、特急踊り子号の指定席特急料金は5割引の640円となります。
それではこの場合はどうでしょうか。
名古屋から東海道新幹線を利用し、東京で特急ひたち号に乗り継ぎ、いわきまで利用した場合です。
この場合の東海道新幹線の指定席特急料金は4720円です。ただ、東京乗継の場合は乗継割引の適用対象外のため、ひたち号の指定席特急料金は変わらず2550円となります。
このルールがある場合、名古屋から松本まで行きたい際に東京乗継の場合にあずさ号には乗継割引が適用されないため、最近まで臨時運行されていた特急はまかいじ号に新横浜で乗り継ぐと乗継割引適用対象となり、安くなるという方法が使えるわけです。(はまかいじ号は実質廃止となりました。)
それでは少し特殊な例を見てみます。
まずはJR四国の乗継割引です。JR四国の乗継割引は岡山から坂出もしくは高松までを普通列車で移動した場合でも適用することができます。(岡山から直接しおかぜ号などのJR四国直通の特急に乗り継いだ場合でも乗継割引は適用)
例えば姫路から山陽新幹線を利用し、岡山で瀬戸大橋線の快速マリンライナー指定席に乗継、高松で特急うずしお号に乗り継ぎ、徳島まで行った場合です。
姫路から岡山までの山陽新幹線の指定席特急料金は2300円です。岡山で快速マリンライナーの指定席に乗り継ぎますが、快速マリンライナーは「快速」のため、乗継割引は適用されず、530円の指定席料金がかかります。(この区間を特別料金を必要としない普通車で移動した場合も同様の扱い)高松から特急うずしお号に乗り継ぎます。このうずしお号は山陽新幹線との乗継割引の適用対象となるわけです。うずしお号の指定席特急料金は5割引の760円となります。
(これは新大阪〜大阪駅間でも同様の扱いとなり、新幹線→大阪始発特急やその逆の乗継の場合でも乗継割引が適用されます。)
続いては在来線特急→新幹線→在来線特急の乗継です。
この場合には在来線特急の2つの特急料金を比較して、高い方に乗継割引を適用します。
また、在来線特急→新幹線→新幹線→在来線特急と乗り継いだ場合には在来線特急のどちらにも乗継割引が適用されます。
それでは最後にサンライズ瀬戸号とJR四国管内の特急を見てみます。
東京からサンライズ瀬戸号を利用し、坂出で特急いしづち号に乗り継ぎ、松山まで行った場合です。
この場合、サンライズ瀬戸号の特急料金は3760円、いしづち号は5割引の1340円となります。
これを岡山や児島で乗り継ぐと乗継割引の適用対象外となるため、坂出か高松で乗り継ぐことが必要です。ちなみに乗継割引が関係する寝台特急の料金は関係あるのは特急料金部分のみなので乗継割引を計算してから寝台料金を出せば良いです。
乗継割引は基本的に同時購入の場合のみに適用されます。在来線特急料金が5割引となると相当お得です。これはきちんと制度を把握しておき、有効的に活用していくべきであると思います。
通過連絡運輸扱いの乗継など、名称が複雑でも中身はそうでもありません。割引はどんどん使って行きましょう!
注意:今回記事では繁忙期、閑散期を無視し、閑散期料金だったり、通常期料金だったりしています。ご了承ください。
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