2019年8月11日 2019年8月12日
2分後に迫る特別快速から意地でも逃げ切る普通列車!東海道線ダイヤ設定の難しさが隠されている?
今回は湘南新宿ライン特別快速のご紹介です。
実は湘南新宿ライン特別快速はこの間、ご紹介したばかりです。
その記事はこちらから↓
実は湘南新宿ライン特別快速は前を走る上野東京ラインにここまで接近することがあります。
その原因は2つで一つは湘南新宿ラインのダイヤが東海道線のみでなく、横須賀線、埼京線、高崎線、宇都宮線と調整しなければならないことから東海道線のダイヤ設定とは独立しているという点。もう一つは特別快速は通過駅があるため、ダイヤが別の東海道線に接近することがあるということです。東海道線内の湘南新宿ラインは特別快速と快速がありますが、快速は東海道線内全駅停車なので基本的に列車間隔は一定を保ちます。特別快速は通過駅がありますので、そうは行かないわけです。
そんな感じで特別快速は上野東京ラインに接近することがあるので、その列車では空いているのではないかと考えたわけです。
やってきました。
湘南新宿ライン高崎線直通 特別快速高崎行きです。
湘南エリアからの上り列車はもちろん、都内方面への需要もありますが、6割ほどは横浜への需要です。さらに東海道線は多くの人が利用するのは平塚、茅ヶ崎、辻堂、藤沢です。特に土休日は辻堂の需要が大きいのですが、この列車は辻堂は通過します。そして東海道線で最も東京寄りに始発列車の設定があるのが平塚駅です。
つまり、混み合う区間では先行の上野東京ラインが常に少し前を走行し、需要を拾い上げてきたことが想定されるのです。
実際のところ、大船時点で前の上野東京ラインでは立ち客も多くいる状態でしたが、特別快速では空席も目立つ状態。空いているのです。
湘南新宿ラインは戸塚から横須賀線に入ります。横須賀線の東戸塚、保土ヶ谷、新川崎、西大井は通過なので、停車駅的に上野東京ラインに不利になるようにはされていません。
横浜に到着。
前を走っていた上野東京ラインに追いつきます。
この上野東京ラインが停車しているのは横浜駅の待避線。
これが特別快速を前の普通列車が待たなかった理由の一つと思われます。
実は上野東京ラインと湘南新宿ライン特別快速は東海道線内で緩急接続を行い、利便を図ることがあります。
この湘南新宿ラインも平塚の時点で先行列車に5分差、大船の時点では2分差に迫っているので、平塚か大船で特別快速を先に通して乗り換えの利便を図ってもよいのです。
これを妨げていたのは後続の臨時特急踊り子156号です。臨時特急らしくスーパービュー踊り子並みの停車駅で走る列車ですが、もし特別快速を普通列車が途中駅で待避した場合、踊り子に追いつかれてしまうのです。そして特別快速、踊り子号ともに前を通すと上野東京ライン普通列車の先行列車との間隔は20分ほどになってしまいます。それは避けるべきです。かといって特別快速も他路線との絡みで時刻が動かせないことから普通列車を特別快速から逃げ切らせて、後続の踊り子にも横浜時点で2分差にまで詰め寄らせることで踊り子からも横浜まで逃げ切るというすごいダイヤなのです。
そのため、湘南新宿ラインの車内でも本当は上野東京ラインへの乗り換えは戸塚が便利なのですが、横浜で先行列車に追いつくことから「横浜駅で前を走る上野東京ライン宇都宮行きにお乗換えができます。横浜駅でお乗り換えください。」と放送がなされていました。
この週末は伊東で按針祭が開催されていた関係で伊豆方面の特急はフル増発だったようです。おかげさまでこのすごいダイヤがとてもわかりやすく見ることができました。
横須賀線は奥に川崎の街を見ながら、大きくカーブし、新川崎、武蔵小杉方面に向かいます。
川崎の街並みです。
武蔵小杉に到着。
土休日の東海道線は概ね10分間隔と余裕があるものの多数の方面との直通や多数の優等種別の設定、臨時列車によって大変に難しいダイヤになっているところもあるのです。一概に一つだけを見てこのダイヤは不便だ!ということもできなくなっているのが最近の鉄道事情ですね。
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