2019年3月26日
空席だらけのS-TRAIN。サービス以上の問題があった?!【惜別列車の旅2019】
JRグループや主な私鉄では2019年3月16日にダイヤ改正を実施しました。
もちろんデビューした列車もある中で廃止になっている列車もあります。
3月6日に廃止予定の列車に乗車して来ましたので、その様子をこの「惜別列車の旅2019」でお伝えしていきます。
西武鉄道の所沢駅です。
西武鉄道も3月16日にダイヤ改正を行いました。
西武池袋線は東京メトロ副都心線を経由して東急東横線の横浜、みなとみらい線の元町・中華街まで直通運転をしています。
今回はこの西武池袋線の廃止列車に乗車します。
今回廃止になるのはS-TRAINです。
とは言ってもS-TRAIN自体が廃止になるわけではなく、S-TRAINの中でも面白い列車がこのダイヤ改正で消滅します。
S-TRAINは基本的には平日は通勤ライナーとしての役割を持ち、朝時間帯には所沢→豊洲で、夕方から夜にかけては豊洲→所沢で運転し、通勤着席需要に対応しています。
しかし、そんなS-TRAINの平日運転には明らかに需要がないであろう運転があります。
夕方時間帯の所沢→豊洲の列車です。
意味ははっきりしています。
需要が実際にあるわけではなく、西武保有のS-TRAINの車両を夜の豊洲発のS-TRAINのために豊洲まで回送する列車にお客さんを乗せているということです。
この回送はダイヤ改正後も継続するとみられますが、なぜ廃止になるのでしょうか。
今回乗車するのは所沢16:18発S-TRAIN104号豊洲行きです。
S-TRAINは西武鉄道の40000系で運転されます。
40000系は一部編成にデュアルシートと呼ばれるシートを導入し、S-TRAINなどの有料座席指定列車運行時には進行方向に座席を向けるクロスシート、一般の列車での運行時には立席定員を確保するロングシートに転換できるようになっています。
9000系の置き換えという目的も持っています。
こちらは座席。
先程述べたようにデュアルシートを採用している関係からリクライニング機構等は搭載していません。
モケットは桜をデザインに採用し、落ち着いた雰囲気となっています。
机などはなく、物掛けフックとドリンクホルダーがあります。
コンセントがあります。
これは嬉しい設備です。
窓なども大きめに取られていて車両間の通用扉にもガラスを採用するなど車内を広く見せる工夫が随所にあります。
シートピッチもこんなもの。
1時間くらいなら平気です。
トイレは綺麗です。
便座もホットですし、プラズマクラスターが搭載されています。
各車両でSEIBU FREE Wi-Fiの提供があります。
接続してメールアドレスを登録するだけ!
簡単に利用できます。
乗車専用駅として所沢、保谷、石神井公園に停車、降車専用駅として飯田橋、有楽町、豊洲に停車します。
特にここまでに問題はありませんよね。
これなら乗車率もそれなりにありそうな気がします。
しかし、実際の乗車率は10パーセントもなさそうでした。
これでは車掌などの人件費の方が高くついてしまいます。
サービスや時間帯以外に私はこのS-TRAINに致命的な欠点があると感じました。
それは指定券の発券方法です。
今回私は当日発券でしたので所沢駅ホーム上のS-TRAIN指定券発券機で指定券を購入しました。
実際に西武鉄道各駅の窓口にも当日券は自動券売機をご利用くださいと案内がありました。
私は5号車だったのですが、なんと所沢駅から乗って来た人のうち9.5割以上が同じ5号車、さらには私が指定された席の1〜2列以内に収まって居るのです。逆に言えば5号車の私の座っているエリア以外はガラガラ、ましては他の号車はほとんど人がいない、もしくは完全に空車になっているのです。
これはびっくりです。おそらく当日購入で買った人が同じエリアに順序よく入れられているということです。
JRが使用するマルスと呼ばれる指定席発券システムは希望なしで発券しても一点に集中しないようにバラけさせたり、窓側から順番に埋めていくなどかなり高度な発券システムが採用されています。
これがあると思ってしまったのです。S-TRAINでも隣に人が来ないようにということは配慮されているようでしたが、バラけさせる機能はないようです。
これは乗っている側からするとかなりバカバカしい話です。
これが乗車率低迷の一つの要因になったのではないかと思います。
ぜひ、S-TRAINに乗るときには窓口で発券して空いているエリアを選んでください。
車両自体のデザインやサービスはかなり良いです。
この後、私は東京メトロ有楽町線で有楽町へ、山手線で東京へ向かいました。
次回の「惜別列車の旅2019」は!
こちらも廃止列車である青梅ライナーに乗車!
お楽しみに。
なお、明日もこの旅行を公開する予定です。
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指定券は乗車直前に買われたのではないでしょうか?
特急の場合、発車時刻の10分程度より前ですと、券売機画面に号車選択の表示が出ます。
自分で希望する号車を選んで購入できます。(JRのように座席表は出ません)
発車時刻間際に券売機で購入すると、号車選択の表示が無く、券売機最寄りの号車を集中的自動的に割り当て発券するようです。
例えば西武新宿で発車時刻間際に小江戸の特急券を買うと、1号車になります。
恐らくS-Trainでも同じではないかと思われます。
1時間ほど前にホーム上の券売機で購入したのですが、何せ西武鉄道の指定制列車に乗るのが初めてだったのでよくわからず買ってしまったんですよね…
号車を選んだ記憶はないので自動で振り分けられたと思います。
西武鉄道の指定制列車に慣れていければと思います。
コメントいただきありがとうございました。
早速のご返信有難うございます。
と言う事は、直前に限り券売機に近い号車から埋めていく(推測ですが…)特急とは異なり、S-TRAINは初めから券売機では号車が選べないシステムなのかも知れませんね。
勉強になります。
なお特急の場合、発車間際でも、余席に余裕があれば、なるべく相席にならないようにはなっているようです。
直通運転の兼ね合いもあるのかもしれませんが。
先日、西武の特急ラビューの記事も上げさせていただきましたが、特急の印象は相当良かったですね。
これからもよろしくお願いします。