10/1から東京都発着、東京都民も対象となり、地域共通クーポンもスタートする「Go To トラベル」。国が実施する制度とあり、仕組みはかなり複雑で旅行業界唯一の国家資格と言われる「旅行業務取扱管理者(国内)」の資格を持つ私でも細い部分までは把握し切れていないのが事実です。せっかくの割引キャンペーンで国が50%(旅行代金の割引35%、地域共通クーポン15%)支援してくれるのですからできる限り、お得に使いたいものです。そこで今回は私なりに今現在、最もお得と考えられる方法をお伝えします。
Go To トラベルの割引対象を確認すると、私が普段の旅行で行うような移動手段、観光、宿泊を全て別に取る方法は損をしがちであることがわかりました。(旅行に詳しくない場合は通常時でも損をする場合が多く、Go To トラベルの状況下ではなおさら。)
観光庁が公開している「Go To トラベル事業概要」ではキャンペーンでの割引対象が示されています。
個人旅行の場合では旅行代理店やOTA(オンライントラベルエージェント、楽天トラベルなど)や直販予約システムなどを用いた予約の場合に割引が適用されます。一般的にこれ以外の方法での旅行予約は考えにくいのでほとんどの場合で割引適用は受けられると考えてください。しかし、問題はここからです。Go To トラベルでは宿泊+交通機関等のセットプランの場合には宿泊と交通機関に対して割引が適用されます。しかし、交通機関を個人で手配し、宿泊施設を予約した場合には宿泊のみ、割引が適用されることになるのです。(今回の記事で対象にするのは個人の宿泊旅行であるため、団体旅行や日帰り旅行は紹介しません。詳しくは観光庁ホームページからご確認ください。)
このような割引対象が設定された場合、先ほど挙げたような宿泊、観光、移動を別々で予約するのは不利になるのがわかるかと思います。Go To トラベル適用期間中は特に「宿泊+交通機関等のセットプラン」がお得ということになります。
そこで、今回おすすめするのは自分で旅程が組め、Go To トラベルをお得に活用できる「ダイナミックパッケージ」です。パッケージツアーと名前はよく似ていますが、内容はまるで違います。往復交通手段、宿泊施設、オプションツアーが全てまとめられたプランで、全てを一括予約できます。ここまではパッケージツアーと同じです。違うのは往復交通手段、宿泊施設、オプションツアー(日本の場合)にさまざまな選択肢を用意し、パッケージツアーでは実現できないような自由でダイナミックな旅行を実現できる点です。
日本のダイナミックパッケージではオプションツアーも魅力の一つです。JALダイナミックパッケージでは「びっくりオプション」というキャンペーンを実施しています。これは観光、食事、移動手段などが100円からで提供されるという格安オプションで多くで千円以上の割引となっています。また、通常のオプションツアーでも現地で取るよりも相当お得に提供されている場合が多く、現地観光や食事、移動でオプションツアーをうまく使うと安く旅行ができます。(これはダイナミックパッケージの特徴でもあり、Go To トラベル関係なく役立ちますので、覚えておくと便利です。)
では、ダイナミックパッケージで実際に旅行を組み立て、Go To トラベルを適用させるといくらくらいになるのか。また、その金額はダイナミックパッケージを利用せず、宿泊のみにGo Toトラベルを適用した場合とどの程度、変わるのか。見てみたいと思います。
先程と全く同じものを取ると、Go To トラベル適用後価格は86301円となりました。地域共通クーポンは3094円分となります。(航空券は往路がウルトラ先得、復路が特便割引21を適用しました。宿泊は楽天トラベルを利用し、宿泊施設、朝食付きの条件は変えずに最も安いプランで計算しました。北海道フリーパスは3日間向けがオプションツアーでしか販売されないため、7日間有効の一般向け、北海道フリーパスで計算しました。)
ダイナミックパッケージの不利な部分とも言える、宿泊プランの選択肢が少ない(別々予約と比べればですが、)、航空券の制約が発生しやすいという点をGo To トラベルの割引で見事に回避し、ダイナミックパッケージの利点である、お得なオプションツアーの恩恵を最大化できています。
ぜひ、JALダイナミックパッケージを利用してGo To トラベルをお得に利用しましょう!(JALダイナミックパッケージ以外ではANAトラベラーズダイナミックパッケージでGo To トラベルが適用できることを確認済です。JR東日本ダイナミックレールパックではGo To トラベルは利用できませんでした。その他のダイナミックパッケージの情報はご自身でご確認をお願い致します。)