2019年11月13日
異色な歴史が面白い!根岸線の楽しさを伝えます!【夏の東日本紀行2019】
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東海道線で大船まで来ました。
大船から乗車するのは根岸線です。
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大船駅は東海道線と横須賀線の乗換駅として知られ、東海道線は小田原方面へ、横須賀線は鎌倉方面へそれぞれ大船で分岐しています。
大船駅についてはこちらの記事でもご紹介しています。↓
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京浜東北・根岸線用のE233系です。
根岸線は朝時間帯の磯子発大船行きを除き、全列車が京浜東北線と直通運転を行い、根岸線完結の運用や横浜駅以南で運転される場合にも京浜東北・根岸線と案内されます。
しかし、逆に横浜以北では根岸線との案内は一切なされないため、例えば品川や浦和で根岸線だ!といっても通じない人が多いという話も有名です。
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大船をでて、少しの間は東海道線、横須賀線、東海道貨物線と並走。
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大船の次の駅は本郷台です。
大船始発の電車を留め置く、電留線が設けられています。
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港南台に到着。
港南台と隣の洋光台は根岸線建設の目的の一つでもあった横浜南部のニュータウンを繋ぐというものの典型的な例です。
しかし、ニュータウンのために高齢化が進行していて港南台駅の場合、1996年をピークに減少。現在では開業時の数値を大きく下回る結果となっています。
洋光台駅の場合には開業の4年後からは減少傾向で2018年の1日平均乗車人員は20345人で2万人を切るのも時間の問題と言えそうです。
横浜市が港南区周辺の高齢問題を無視しているわけではなく、対策を打ってはいるもののなかなかうまくいっていないのが現実です。孤立死等もでてきており、地域コミュニティ等も有効的に活用しながら地域活性化を図る必要もありそうです。
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この洋光台〜大船駅間は根岸線でも最後の開業区間で1973年の開業です。
1987年に国鉄分割民営化ですからいかに新しい路線であるかがお分かり頂けると思います。
ちなみに根岸線、横浜〜大船駅間で一番最初の開業は1872年。日本最初の鉄道として現在の横浜〜桜木町駅間が開業しました。東海道線の一部とされ、桜木町駅は横浜駅と呼ばれていました。
その後、現在の横浜駅付近に神戸方面に繋ぐのに便利な駅が開業した関係もあり、1915年に桜木町駅となりました。
その後、しばらくは東海道線支線として使われました。
現在の根岸線計画が動いたのは1957年。
桜大線として桜木町〜大船駅間が即時着工路線として承認されます。
その後、東京オリンピックの1964年に桜木町〜磯子駅間の根岸線が部分開業。それに伴い、横浜〜桜木町駅間の東海道線支線は根岸線に編入されました。
1970年には磯子〜洋光台駅間が開業し、1973年に大船まで全通しています。
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新杉田はシーサイドラインとの乗換駅です。
シーサイドラインも金沢区の臨海部のベッドタウンへのアクセス向上を目的に建設され、人口減少が問題になっています。
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磯子を出ると景色は住宅地から工業地帯に変わります。
この辺りは京浜工業地帯を形成するところで石油化学コンビナートが広がります。
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根岸駅には石油輸送用の貨物列車が出入りし、本牧港から神奈川臨海鉄道を通ってここまできた石油を八王子などのほか、長野県の南松本、群馬県の倉賀野、栃木県の宇都宮に運ぶこともあり、重要なところであることは間違いありません。
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根岸を出ると京浜工業地帯に沿った線路は神奈川臨海鉄道となり、根岸線は大きく山側にカーブします。
そして、高級住宅街として知られる山手を出て、石川町に到着。
この先、石川町〜桜木町駅間にはかつて真横を大岡川が流れていましたが、首都高として埋め立てられました。
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関内は横浜スタジアムの最寄駅。
東京オリンピックでは野球の決勝も行われる予定で大活躍の予感です。
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かつての三菱の造船所跡を活用したみなとみらい21地区を抱える桜木町駅を出ると、日本で最初の鉄道の区間です。
まあただ全くもってそんなことは感じられないわけでこの区間の見所は隣を走る東急東横線の廃線跡。
かなりしっかり残されていて見ているだけも楽しいです。
東急東横線廃線跡についてはこちら↓
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ジョイナスが見えてまもなく横浜です。
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横浜に到着。
根岸線はここで終わりです。
ちなみに根岸線というと痴漢路線という印象がある方も多いと思いますが、実際に通学利用が多いことに漬け込んだ悪質な痴漢被害が多発しており、JR東日本横浜支社に大船方面行き電車への女性専用車設置を求める嘆願書が出されているほどです。(JR東日本はガン無視笑)
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次回の「夏の東日本紀行2019」は!
東京モノレールをご紹介!
お楽しみに。
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